このたび，第36回麻酔・集中治療テクノロジー学会を2018年11月30日（金）から12月1日（土）の2日間，三重県津市で開催させていただくことになりました．

本学会は1983年に日本麻酔・集中治療コンピュータ研究会として発足し，その後，現在の名称に変更して活動を行ってきました．臨床医学は解剖学，生理学，薬理学などの基礎医学に支えられていますが，日常的にさまざまな医療機器を使用して患者管理を行い，また，安全な医療を提供している麻酔科医にとって，テクノロジーも臨床を支える大きな柱のひとつです．本学会は小さな学会ではありますが，モニタリング，シミュレーション，自動麻酔記録など，麻酔・集中治療領域におけるコンピュータや周辺技術の応用において大きな成果を上げてきました．

本学術大会のテーマは，「テクノロジーが拓くこれからの麻酔」とさせていただきました．テクノロジーが麻酔・集中治療分野にどのような変化をもたらし，これからの麻酔がどのような姿になるのかを模索したいと考えています．特別講演では，太陽誘電株式会社の石黒 隆様に圧電デバイスによる脈波解析についてご講演いただく予定です．また，シンポジウムではIT系の展示会で次世代に使えるテクノロジーを探し出し，その応用を議論したいと考えています．さらに，2019年度から日本麻酔科学会の麻酔台帳，JSA-PIMSの導入が必須になることを控えて，現在抱えている問題点や今後への対応をユーザーである医師とサポートをお願いしている企業サイドの両者が意見を交換いたします．

三重県津市は私が高校時代の3年間通った土地です．大都市での学会開催が増えてきた昨今ですが，地方都市もそれぞれの魅力があります．伊勢神宮やサミットの会場となった賢島は三重県を代表する観光地ですが，時間が許せば，私の故郷である伊賀上野にも是非，足を運んでもらいたいと思います．

多くの皆様の参加をお待ちしています．

第36回日本麻酔・集中治療テクノロジー学会　会長
千葉県こども病院　診療部長　麻酔科
内田　整