ご挨拶

 

このたび第34回日本麻酔・集中治療テクノロジー学会を、20161125()26()日に、ハイアットリージェンシー東京(東京都西新宿)において「これまでと、これからに思いを込めて」をテーマに開催する運びとなりました。

 

本学会は198311月、東京にて麻酔・集中治療コンピュータ研究会(主催:故 尾山 力先生(弘前大学麻酔科)・池田和之先生(浜松医科大学麻酔科))として発足しました。この第1回研究会以来、錚々たるメンバーが集い、熱心な討議がなされ、1989年に日本麻酔・集中治療テクノロジー学会と改称し、現在も毎年著書「麻酔・集中治療とテクノロジー」を発行しておりますとともに、本学会学術集会ではつねに熱い議論が繰り広げられております。

 

 今回の開催の基本理念は、「すべての参加者様に高い充実度を提供したい」ことであります。そのため、開催地、特別講演、学会企画等には強い思い入れがございます。まず、開催地ですが、アクセスと立地が最良の東京都西新宿のハイアットリージェンシー東京様のご協力を得て、企業様には展示出展を主体とした情報提供活動に役立てて頂きたいと考えております。

 

 特別講演には、小惑星イトカワからのサンプル採取と帰還を成功させた「はやぶさプロジェクト」リーダーの川口淳一郎教授(JAXA(宇宙航空研究開発機構)宇宙科学研究所)に、「はやぶさプロジェクトからクリティカルケアへのヒント」のご講演をお願いしています。さらに、「DMM.make AKIBA - 新しい個人型モノづくりのかたち」と題して、新しいモノづくりをリードする同施設の岡島康憲先生にもご講演をお願いしました。これらの講演は医療だけでなく、数多くの方々に感動と学びがあると確信しております。また、事前登録者に限定しますが、特別講演は無償一般公開を予定しております。

 

学術集会前夜の会員懇親会は、当学会の大きな特色です。今回は、各種料理番組で有名な同ホテル総料理長永沼勝之様と中国料理長林浩勝様の特別メニューを計画しています。また、皆様が楽しんで頂ける企画も準備しております。

 

 今回は、本学会のメンバーシップについても考えてみました。参加費および懇親会費は、会員が有利になるように設定しました。非会員の方は、この際に入会をご検討下さい。また、早期の事前登録でさらに安くなるようにしました。また、会員の配偶者様の会場費および懇親会費は会員と同等とし、日頃の内助の功に報いたいと考えました。

 

 一方で、今回はいわゆる「学会屋さん」は頼まずに、可能な限り自力で開催し、無駄のない予算執行を心がけております。もともと、本学会は麻酔・集中治療医学領域におけるITの専門家集団ですので、基本的な機器さえあれば、素晴らしい発表をしてくれると確信しています。

 

 私と本学会の出会いは、1984年の第2回大会(大阪)に遡ります。故奥田千秋(獨協医科大学名誉教授)のお薦めで出席した本学会は、若かりし頃の田中義文先生(当学会誌編集長)が血圧の自動制御をめぐって工学者と微分制御および積分制御についての大激論を目撃したところから始まりました。これが刺激になって、毎年の出席と発表になり、いつしか皆様のおもてなしをすることが人生の目標になりました。今回の担当は、私自身この上ない喜びとするところです。

 

皆様におかれましては、一人でも多くの本学会へのご参加をお願い申し上げる次第です。

 

敬具

 

 第34回日本麻酔・集中治療テクノロジー学会

                                      会 長  岩 瀬 良 範

 (埼玉医科大学病院麻酔科)