肺動脈カテ−テルを挿入したまま圧測定系の周波数特性を測定することはできるか
東海大学医学部麻酔科
○福山東雄、杵淵嘉夫、斉藤聰、金沢正浩、滝口守
カテ−テルを用いた圧導出系はプライミング状態によって全く異なった周波数特性を持つ導出系となる。それゆえ、導出した圧波形の信頼性を評価するためにはカテ−テルを挿入した状態で周波数特性、ないしは2次系のパラメ−タを測定する必要がある。圧測定中に強制的に振動を発生させる。振動の振幅の変化は、
Aーε(−ζ・ωn・t)・COS{ωn(1−ζ2)1/2・t−Φ}
で表される。実測した振動の周波数をfp(=1/tp)とすると、固有周波数fn(=ωn/2ケ)と振幅の減衰の時定数Tは
fn=fp/(1−ζ2)1/2、T=−1/(ζ・ωn)
この2式から
fn2=fp2+1/(2ケT)2、ζ2=1/{1+(2ケfp・T)2}
すなわち、振動の周波数と時定数を実測すると固有周波数と制動係数が求められる。なお、時定数は振幅の減衰量が1/ε(=0.367)になる時間である。上の2つの式において、時定数Tと振動の周波数fpをパラメ−タとしてfnとζの関係をプロットしたチャ−トを作成する。このチャ−トに実測したTとfpをプロットすることによってfnとζを直読することができる。
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